スタイルノート社『Dorico6 楽譜作成ガイド』について

 2025年8月8日、スタイルノート社より『Dorico 6 楽譜作成ガイド』というガイド本(マニュアル本)が発売されましたが、Finaleの開発終了のアナウンスからほぼ1年が経とうとしている所に加え、2025年のゴールデンウイーク直前にリリースされた「Dorico 6」から3ヶ月が過ぎた所で満を持して発売された感もあり、今回は書評を述べて行こうかと思いますが、書評本編に入る前に少々語っておきた…

続きを読む

Polish Radio Experimental Studio (PRES)

 先日、ドイツでの音楽関連著作物を物色していると Kehrer verlag から2019年に刊行された『Ultra Sounds The Sonic Art of Polish Radio Experimental Studio (by David Crowly)』が目に留まり、瞬時に興奮を抑えきれない私が居たものでありました。

続きを読む

楽典と音楽理論の違いとは!? スティーヴ・ヴァイ著『VAIDEOLOGY(ヴァイデオロジー)』を読み解く

 2019年10月下旬スティーヴ・ヴァイの著書となる『VAIDEOLOGY─ヴァイデオロジー─ ギタリストのための初級音楽理論』がシンコーミュージックから坂本信氏の訳で発刊となりましたが、英語版の方はHal Leonardから1年ほど前に刊行されており、あらためて本の確かさという物が窺い知れるという物です。

続きを読む

『シェーンベルク音楽論選 様式と思想』(ちくま学芸文庫)待望の発刊

 2019年9月10日。筑摩書房から『シェーンベルク音楽論選 様式と思想』が文庫化として待望の発刊となった訳でありますが、文庫化が意味する様に過去の刊行物の復刻という事でもあります。  本書は嘗て三一書房から『音楽の様式と思想』というタイトルで刊行され、シェーンベルク自身が著す国内刊行物として十二音技法のそれが詳らかにされている物として筆頭に挙げられる物であり、古書でも市場価格とし…

続きを読む

『THE BEATO BOOK 3.0』へ更新す

 昨年の11月でしたか、リック・ビアト氏の頒布する音楽理論書『THE BEATO BOOK 2.0』について語ったブログ記事を掲載したのは。それから1年と経たぬ2019年9月5日に、ビアト氏からのお知らせメールで『THE BEATO BOOK 3.0』更新の報せがあり、早速ダウンロードする事に。

続きを読む

『シュトックハウゼンのすべて』を読んで

 2019年2月末、アルテスパブリッシングから松平敬著『シュトックハウゼンのすべて』が刊行されたのは記憶に新しい所であり、待ちに待った音楽書の発売に胸を躍らせ、シュトックハウゼンの全作品が網羅されるそれを拝読、否、拝戴させていただいたのでありますが、それにしても素晴らしい本が刊行された物だなと感服する事頻りであります。作品毎に断章を取って読む事が出来る様に纏められているので貴重な音楽資料が新たに…

続きを読む

『THE BEATO BOOK 2.0』を自家製本す

 今回の話題はリック・ビアト氏の著書『THE BEATO BOOK 2.0』を取り上げる事に。YouTubeでは夙に話題のひとりでもあるビアトさんの繰り広げる音楽理論の話題は兎にも角にも多岐に亘っており、それが機能和声の範疇には収まらない物なので興味を惹き付けて已まぬ方でもあり、私自身、ビアトさんのバイトーナル(複調)関連やホールズワースを題材など氏の論考に疑念を抱く事などなくその確かなる論考に…

続きを読む

『ハインリヒ・シェンカーの音楽思想』を読んで

 調性音楽の音楽的文脈や骨格を分析にするに当り「シェンカー分析」や「シェンカリアン」という言葉を、音楽を志す者は一度は耳にした事があるとは思います。機能和声にて厳格に取扱われるのは長調の世界観であり、短調というのは多義的な側面を多く含みますが、それを解釈する側には多義的な解釈のままを許容せずに一義的な解を求める様にして解釈しようとする者もおります。とはいえ、音楽を分析・解釈するに当っては個人の裁…

続きを読む

ちくま学芸文庫『バルトーク音楽論選』を読んで

 2018年6月初旬、ちくま学芸文庫にて『バルトーク音楽論選』が刊行されたのでありましたが、刊行前にふと私の脳裡を過った事は、文庫化する前の単行本の存在が筑摩書房に有ったであろうか!? という事でありました。

続きを読む