インコグニート「Colibri」に用いられるアンブシュアおよびビズビリャンドによる微分音と楽曲解説

 扨て今回は、微分音使用楽曲を取り上げるに当たって、非常に判りやすい例となる楽曲を引き合いにして語りたいと思い、そこでインコグニートが92年にリリースしたアルバム『Tribes, Vibes, Scribes』収録の「Colibri」に白羽の矢が立つ事となった訳です。

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スーパーインポーズによる複調(Deja Vu / AB'S)

 扨て、今回は《複調》という状況があからさまに判る位の例を挙げて理解してみようという主旨で例示したい曲がありまして、それが1983年にリリースされた芳野藤丸率いるAB'Sのアルバム『AB'S』収録の「Deja Vu」を取り上げてみたいと思います。

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誰もが騙されたであろうビル・ブルーフォードによる7拍20連符

 それは1987年5月22日金曜日の事。今や閉館して2年経とうとしている中野サンプラザでありますが、その後も再開発が頓挫しており、行政の思い描く青写真というのはなかなか巧く事が運んでいない様でありますが、そんな中野サンプラザでのライヴ当日というのが先の日付であります。

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【属七・副七】と【主要三和音・副三和音】

 楽典レベルの話題となりますが、本記事タイトルに於て2組の墨付き括弧で括ったそれぞれの音楽用語は全く異なる状況を指し示す語句であります。ジャズ/ポピュラー音楽で素養を培った方がこれらを明確に区別して説明できる方は正直な所、相当少なくなるのが現実ではなかろうかと思います。

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コード表記が示す音程の基本位置

 現今社会での音楽シーンに於て重要な《共通理解》のひとつに「コード表記」という物が存在します。このコード表記のルール体系はとても良く出来た共通理解であり、なぜそれが良く出来ているのか!? というと、ひとたび一定のルールさえ知りさえすれば、楽譜の読み書きが出来なくともコード表記のそれから音の正確な音程位置を知る事が可能だからです。

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下属音の立ち位置とリップス/マイヤーの法則 ─上方倍音列に現われぬ完全音程の地位─

 今回のテーマに欠かせぬ《下属音》。それを、音楽の体系化が進んだ現代から眺めると、全音階音組織での《主音から上方に数えて第4音に位置する音》の名称であり、全音階音組織に於ける [ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド] では [ファ] に相当する音の事です。主音を基準に採ると、下属音は上方に完全四度の位置に現れる完全音程のひとつでもあります。

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アンメルツヨコヨコCM曲に見るアンダルシア進行と拡張

 扨て今回は『アンメルツヨコヨコ』のCM曲について語ろうかと思うのでありますが、こちらの商品はロングセラーである為、CMひとつ採ってみても《一体いつのCMの事なのか!?》と迷ってしまう方も居られるかもしれません。私の言うバージョンは初代バージョンのCM曲の事でありまして、二声の女性合唱で次の様に歌われる、 《昔タントン 今ヨコヨコ♪》 《アンメルツ ヨコヨコ♪》 というバージョンの…

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鉄道踏切警報音の採譜 小田急線のバリエーション (3)

 思えば2019年の9月に、私はブログにて『鉄道マニヤに捧ぐ 首都圏主要鉄道会社の踏切音に使用される微分音』という記事を公開し、鉄道会社各社各様の異なる警報音の音高およびテンポを詳らかにしたものでありました。 https://tawagotosakonosamu.seesaa.net/article/2019-09-19.html  音高とテンポの情報と比して《音価》はというと、視覚…

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