"プログレ"の記事一覧

音を聴く欲望、それホントの目的ですかね!?

 扨て、亦々微分音の話題になる譯でありますが、そもそも調性感の稀薄な音楽を好むようになる迄の課程での12音の世界を体得するだけでも容易ではない處に、なぜそれよりももっと細分化された社会を理解しなければならないのか!?という疑問を抱く人も居ると思います。然し乍ら、こうした単純な疑問というのは概して自身の和声的習熟が未発達な人が抱える様なモ…

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プログレから学ぶ、拍子と律動とパルス

 扨て今回は、所謂カンタベリー系にも分類される、デイヴ・スチュワートが在籍したバンド「エッグ」の2ndアルバム「The Polite Force」(=邦題『優雅な軍隊』)収録の「A Visit To Newport Hospital」について語って行こうかと思います。

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服従と誤謬の間

 扨て、今回もプログレ三昧3に向けての個人的希望的観測を含めた内容にて繰り広げて参りたいと思うのでありますが、これ迄の2回のプログレ三昧で圧倒的に少なかったのは、レコメン系の楽曲であるのは、プログレ・ファンの方なら、先の私が語っていたクリムゾンの「Red」と同様亦はそれ以上に痛感していた事なのではないかと信じてやみません。

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あらためて複調をジェントル・ジャイアント「Free Hand」にみる

 ジェントル・ジャイアント(=GG)の6thアルバム「フリー・ハンド」収録の同名アルバムタイトル曲「Free Hand」のイントロの素晴らしさは瞠目に値するモノでありますが、複調(=バイトーナル)という物がこれほどまでに自然に聴こえてしまうというのも實に不思議な事でもありまして、人に依っては複調を忍ばされている事にも気付かなかったりする…

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R u takin' it out on me, dear?

 2013年4月末、フレッド・フリス率いるマサカーが来日したのは記憶に新しい所でありますが、アルバム「Killing Time」収録の同名タイトル曲のメイン・フレーズに微分音が使用されているのはあまり知られていない事実であります。

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Lydian AugmentedスケールをGGの「Way Of Life」に見る

 扨て、GGのアルバム『ガラスの家』収録曲の「The Runaway」について前回は語っていたので、その序でに今回は同アルバム収録の「Way Of Life」を語る事に。アルバム・タイトル曲の「In A Glass House」の変拍子を変拍子に感じさせない程の素晴らしい唄メロも本当は取り上げたいのですが、それは別の機会に取っておこうと…

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ホ短調の50セント高い微分音表記

 音樂を知るという事に於いて、樂音を知るに当たり形容する方の言葉に頓着するようでどうする!?と思いつつも、實際には樂理的背景を知るには音樂の秩序を構成するあらゆる部分の「呼称」を理解する必要があります。それすらも頓着するな!?という事を言っているのではないという事は賢明な方ならお判りの事でしょう。

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At The End of The World/Lifesigns

 前回はFridge Full of Starsのバイトーナル和音を例に出したものでしたが、マイナー7thコードに#11th表記をする和音に遭遇した事が無い人も勿論居られるとは思います。その和音に対して知らないことを論って罵ろうとする意図など全くありませんし、今迄知らずに居て新たに覚える事が出来ればそれもまた良い事ですし、覚えた所で使い…

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Fridge Full of Stars / Lifesigns 注目すべきジョン・ヤングの音選び

 モノラルのトレモロとも言えるアンプリチュード方面のベースの細かいLFOというのはギミックだと思いますが2:12以降のテーマからはLFOを消してサチュレーションを利かせたベース音が巧い具合に倍音が強調されあったり相殺され合う事で自然のcoll' 8vaを得られた様な音になっているのが私は好きですね。

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What would such this theory entail?

 ひとたびライフサインズの「Telephone」を聴くと、この曲がプログレッシヴ・ロックという事を一旦忘れさせてくれる「寛ぎ」を得られるタイプの曲だという事が判るでしょう。それは別にポピュラー音楽に迎合したかの様な何処にでも有る様な曲調というワケではなく、プログレを聴こうとするような心構えなど必要なく曲が本来持つ情緒の深みに素直に感情を…

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Lighthouse/Lifesignsについて語る

 よせばいいのに私は自分自身の拙い英語力を披露してまで英語でのライフサインズの感想を語るという愚挙を世界にアピールしてしまったのでありますが、日本語ですら読みづらい私の文章構成力を前にしたら、そんな人間の駆使する英語を読む事などさぞかし骨が折れる作業であろうと容易に推察が可能なのでありますが、私自身がライフサインズを大層気に入った事に依…

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ジョン・エサリッジに依るPutting Out The Bish

 ラヴィ・シャンカールの訃報が入り俄に驚いている私ですが、シタールを爪弾く偉大な音楽家とて歳には勝てないという事実もさること乍ら大御所の地位を生前に超越する様な新たな人間の到来を前に逝去してしまうのは現代のあらゆるシーンで痛感してしまう事実。

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アート・ベアーズに見るバイトーナル・コード

 本題に入る前に前回の続きとなる様な側面を語っておこうと思うワケですが、前回ではアート・ベアーズのアルバム「Hopes and Fears」収録の「Labyrinth」を取り上げる事で、複調・多調の実際を確認してもらおうという狙いがあって取り上げたモノでした。

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プログレに見る多調

 複調・多調。いずれも複数の調性が併存している状況にある楽曲の事を指して用いる語句でありますが、私は複調(=バイトーナル)は2つの調性の併存、多調(=ポリトーナル)は3つ以上の調性の併存の事を指すように区別して用いる様にしております。

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権力と栄光

 ジェントル・ジャイアントのアルバム「The Power and The Glory」。私にとっては感慨深い作品でして、先にも坂本龍一の作品について語っていた所でもありましたが、YMO人気がインベーダー・ゲームの流行とシンクロしていた頃、私の長兄が「YMOばっかり聴いていないでこういうのを聴け!」と手渡されたカセット・テープがGGの「T…

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