サイドチェイン制御型ゲートにおける位相整合的動作原理 ── Valley People KEPEX および SSL ダイナミクス回路の比較分析 ──

 扨て今回は、1970 年代に Allison Research が製作したダイナミックゲート「KEPEX(=キーペックス)」に見られる「サイドチェインでの帯域選択」を核とするゲート制御原理についてと、それを発展させた Solid State Logic(SSL)社のコンソール内蔵サイドチェイン機能との共通点とを、位相(位相応答・群遅延)という観点から明確にして行きたいと思います。

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今さら「Sararr」!? フェアライトCMIの伝説の音色を追い求めて

 嘗て一世を風靡したサンプリング音源フェアライトCMIのライブラリにあった「Sararr(サラー)」という音色はかなり有名で、ホワイト・ノイズを含んだ矩形波が優勢となる様なややスローアタックのパッド音だった訳ですが、ティアーズ・フォー・フィアーズの「Shout」のBメロで用いられる単旋律のパッド音と言えば思い出される方も多いのではなかろうかと思います。

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スタンリー・クラークの奏するテナー・ベースの特徴的な拍節構造

 扨て今回は、スタンリー・クラーク(以下スタン)の特徴的な演奏を取り上げる訳ですが、中でも特徴的なひとつに挙げられるのは、スタン本人が「テナー・ベース」と称する [A - D - G - C] という、通常のベースの3弦であるA弦が最低音で標準的なベースのチューニングよりも完全四度高く調弦されたベースを能く用いてベース・ソロやリードを採る時のプレイにあります。

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藤井風のアルバム『Prema』に見る巧緻な曲毎に異なるピッチ

 扨て、今回は藤井風の3rdアルバム『Prema』リリースを機に、彼が楽曲で使用する《コンサート・ピッチ》について詳述する所に併せて楽曲の寸評を語って行こうと思っているのですが、藤井風が標準的なコンサート・ピッチであるA=440Hzを用いず432Hzを用いるという事は広く知られているもの、なぜかその「432」という数字の魔力めいた方面ばかりが一人歩きしてしまっているのは否めず、その辺りの謬見も払…

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ReCycleを利用したグルーヴの抽出

 フリー・ソフトとして頒布される事となったReCycleでありますが、30年程前はスタインバーグ社からリリースされていたソフトであり、ループから各サンプルに分割し乍ら各サンプルを鍵盤上に半音単位で配列させてマッピングさせるという物でした。

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ローファイ・サウンドへの回帰が見られる昨今(2024)

 今回は、90年代に流行ったローファイ・サウンドが再び脚光を浴びて来ている様なので、特にドラムなどの音は非常に能く使用されていた事を振り返り乍らあらためてローファイ・サウンドの音作りのアプローチについて語って行こうと思います。

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