定点観測が伝える客観的事実

 坂本龍一に依る「スコラ 音楽の学校」が2013年に入り再び始まるコトになり、私自身この番組の趣旨が好きでこれまでも欠かさず録画してきたワケですが、どの回にも言える事なんですが、受講生の側に居る人は学ぶ事が多過ぎるが故に素直な表現が制限されている事に気付かず結果的に自己顕示欲の方を主張したいがために表現する音が歪曲してしまっているコトへの逡巡が見られ、自身の欲求の高まりから来る表現と未知の領域への葛藤が足枷になっている部分が顕著に表れていて、そうした受講生をある程度分類・体系できているという教育者としての側面も伺い知る事ができるモノでして、あらためて教育的な側面を実感するのでありますね。

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七つの海が凪ぐ頃

 今回の記事タイトルは少しだけポエミックに(笑)。まあ七つの海と申しましても海洋は続いておりましてひとつの海なワケですが、確率としては全くのゼロではないといえどもかなり確率は低いといえども海洋全体がベタ凪ぎになる事ってあるのかもしれません(笑)。「平衡状態」という事でもありますが。

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属音から見える完全11度音とはつまり!?

 前回は松田聖子の「瞳はダイアモンド」のイントロのコード「CM7(on D)」まで引き合いに出して来た私(笑)。嘗てのアイドル・コンテンツではありますが、アイドル路線を手当たり次第に性的欲求のなすがままに聴いていたのではなくてですね、単純に器楽的な側面であるバック・ミュージシャンのプレイを追って聴いていたモノなので誤解なきようご理解いただければなと思います。音楽とは無縁の性的欲求の牽引力を手掛かりにした所で身に付く事などありゃしませんからね。音楽へ興味に対する動機という物も音楽以外の何かを頼りにするのではなく、自発的に器楽的な興味から見付けて来れない様ではなかなか習熟しないのではないかと思うことしきりです。

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反体制とカウンター・カルチャー

 私は、ここ10年ほどの間日本という社会は少々右傾化して来たのではと感じているひとりなのでありますが、だからと言ってコメンテーター面して政治や思想を語ろう等とは微塵も思っておりません。然し乍ら我が国をおいそれと見限ってしまうほど自国を嫌悪しているワケでもありませんが、言いたい事が全く無いのではなく寧ろ声高に語りたい事など幾らでもあるモノです(笑)。  自国への思いも捨て去ってしまうように、それこそ唾棄してしまう位に自国への居心地が悪く変化したと言うとそうではありません。別にワガママ放題で物言おうとしているワケではなくて(笑)。

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2011年新譜 私的ベストラインナップ

 扨て、今年もこういう話題の季節がやって参りました。まぁどーせ夜郎自大な左近治の戯れ言にわざわざお付き合いいただかなくともとは重々承知なんですが、まあお暇でしたらお読みになっていただければな、と(笑)。

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リスボン宣言とは言いません

本音を言えば病院という所はなるべく行きたくはないのが正直なトコロ。風邪とか貰って来た経験など1度や2度では済みません(笑)。しかしながらカラダが老いぼれて来るとお世話になるケースが増えて来るのも避けては通れぬ道だったりもします。

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音楽との邂逅

扨て、音楽とやらは特別視すればこそ深みを増しますが、老若男女問わずして音楽というものは人々を魅了するモノですし、魅了された人達が総じて楽理的側面を知っているどころか知らない人が圧倒的に多いワケですね。場合によっては音楽の深部であり且つ正しい事を言っているんだけれども、あまりに乖離しすぎてドン引きされるコトだってあり得るワケです。バカっぽいギャグじゃないとダメなのに、ついついインテリ系のネタ絡めて恥ずかしい思いをする経験、人間誰でも一度は経験するかと思います(笑)。

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1985年5月のコト

過去にも語ったことがありましたが、今から四半世紀も前、それは25年前のことですが、この年の5月に私は人生初となる据置型CDプレーヤーをバイトして手に入れることになった年となるワケなんですが、一番初めに買ったCDソフトって確か当時はグローヴァー・ワシントンJrの「ワインライト」やら3枚くらい買ったと思います。

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暗示とは・・・!?

つまるところ、「暗示」ってぇのはどういうコト!? というのは、前回まででお判りだと思うんですが、もう一度しつこく語っておきましょうかね、と(笑)。

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JAXAを訪れてみました

事業仕分けが騒がれる昨今、意外にも私は独立行政法人とやらに足を運ぶのがどうも好きなクチのようでして(笑)、今回も少しばかりヒマを見付けてJAXAの相模原キャンパスに行ってみたんですな。

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00年代回顧録

新年あけましておめでとうございます。今年も左近治の冗長ブログにお付き合い願えれば幸いでございます(笑)。

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今一度スーパーインポーズ関連を振り返る

 今回、マイナー・メジャー7thの分散フレーズをマイナー・トライアド上でスーパーインポーズさせたり「関係調」という近親性からは縁遠いと思われるモードを想起したりする例を出したわけでありますが、そこに共通することをまず語ってみようかな、と。

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これまでコメントを寄せてくれていた方々に

左近治の冗長ブログをお読みになってくれている方がいるだけでもウレシイ限りではございますが、数ヶ月も前にご質問や案内をいただいていたにも関わらず、ヘッポコ左近治は、自身のブログの「コメント承認」という機能すらもすっかり忘却の彼方となっておりまして、本日新たに2名の方のコメントをいただいていたことに気付いた次第でございます(笑)。

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文化祭

扨て、先日左近治は某高校に潜入してきたワケでありますが、私の出身校とは縁もゆかりもない学校ではあるものの、何十年かぶりに学舎に入ると非常に懐かしさを感じるものでありましてついつい学生時代を思い出してしまいました。

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Mourning Callをよろしく

還暦を迎えずに逝去されるのは些か残念で他なりませんな。忌野清志郎氏が逝去、というニュースが飛び込んで参りました。 まあ、楽理的な面で言えばRCからは影響を受けていないとも言える左近治でありますが、私が人生初めてのウォークマン(=ウォークマンII)を手にした時のカセットにはRCサクセションの「PLEASE」が有ったコトは間違いなく、しかも、当時の連中と音合わせする時など、TENSAWやCharさんの「Shinin' You Shinin' Day」、CCRやらキンクスやRC、とまあ、バンド的には非常におさまりやすく、全く無関係だったワケではないのであります。

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そういやCDコピーって

いわゆるCDの不正コピーってぇのは、それこそパソコンの飛躍的な普及に伴って招いてしまったとも云われておりますが、不正コピーを助長させてしまうモラルの意識が総じて低いこともありますが、CDドライブの飛躍的な高速化とレンタルCD産業が後押ししていたと私は感じております。 私はCD-Rをキャディを用いて等速で焼き始めた世代ですので(笑)、それこそCDの実時間以上実際には費やしながらCD焼いたりしたモンでしたが、メディア1枚1500円はしたでしょうかねぇ。 まあ、そういう不正防止にCCCDなどという規格外のモノが出てきたりして変なモン買わされた時代など数年前。ただ、CDは現在でもコピーしようと思えばいくらでもコピーは可能なのでありますが、法の厳格化もさることながら、それを尻目に悪いコトする輩はいつの時代にも存在するものであります。 ただそういう連中にどれだけの知識があるかは判らないのでありますが、自分自身が鑑賞するためのコピーというのはとりあえずは許容されているワケですので、CDをコピーするという行為全てにおいて違法なのではないということも今やパソコンを操る人なら小学生でもこれくらいは基礎知識として備えている時代でありましょう。 パソコンの飛躍的な普及となると、一般的にはWindows98の頃に遡れるのではないかと思うのですが、それを思えばもう10年が経過することになるワケですね。オフィス・アプリを学校で広く導入して資格も増えました(笑)。扨てそんな教育を受けた世代の人たちは広く多…

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メジャー7thとの出会い 男と女の出会い

Kクリを始める頃は「増長四七(=ますながよしち)」やら「いかりや長七」と名乗ろうと企てていた左近治。増長四七の方は楽理の解る人ならすぐにピンと来るのではないかと思うのですが、増四度と長七度への思いを意味しているという(笑)。つまり、リディアンが好きだぞ、と。 左近治が長七度を意識したのは私が4歳の頃でしょうか。映画「男と女」のフランシス・レイのアレですね。何がそこまで記憶に残ったのかというと、メロディ・ノートに長七の音を使う、という点。手元にあったフォーク・ギターでメロディ・ノートだけを弾いても「あの感じ」はなかなか演出できずに(この頃の左近治はあらゆる楽器をまともに弾くことはできない時代)子供心に「どうやったらああいう感じが出せるんだろう!?」と、他に色々「和音」を探っても、真の意味で「長七」を咀嚼できていないために、在るべき音すらどんなに探っても見つけられないという時がありました。 小学校に入った低学年。ロッド・スチュアートがニッカウイスキーのCMでサッカーやってた頃、私はCharの音に初めて出会うことに。「Shinin’ You Shining’ Day」の2コードのモーダル感とマイナーの平行移動。これはSmokyのマイナー9thの平行移動にも繋がるワケですが、親戚が私の目の前で弾いてくれたメジャー7thのコードとマイナー9thのコード。これこそが左近治のメジャー7thとの邂逅。 「なるほど、俺はこういう和声が好きなんだ」とあらためて感じることが出来たワケであります。そうし…

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パソコンとの上手な付き合い方

この左近治、年の瀬にあらためて思ったのでありますが、 「なにゆえ、音楽制作においてパソコン使わなにゃならんのだ!?」 とあらためて感じて自問自答していたのであります(笑)。 シーケンサー専用機を弄り始めて20年を超え(笑)、ATARIを手にしてその後Macとお付き合い。Kクリ始めてからWindows導入、と。本当ならパソコンなくても音楽はできるのだから、いわゆる「パソコン的な」操作やら知識はトコトン避けて通りたいのがホンネ(笑)。 でもですね、MacもOS X以前のUIならいざ知らず、OS Xになってからは激変したんですなあ、UIが。コマンド使えるなどある意味Macの世界では脅威であり、オモチャの延長のようなUIだったものがOS Xでは「パソコン化」した感があるのは否めません(笑)。だからといって使いにくくなったワケではないんですが、OS X以前のクラシックなMac OSを持ってしても、「パソコン」たる部分はあったのだし、それに長年触れてきたことでいつの間にか「パソコン的」な知識は身につけてしまったからこそ、新たな環境へシフトできてしまっていたワケですなあ。 とはいえ、根が「オモチャMac」的な思考を有する左近治(笑)。MacのつもりでWindows触ってそれこそネットに繋いだ日にゃあ危険極まりありません(笑)。 もちろんWindowsユーザーだって操作の利便性が向上したことに盲目になって、セキュリティなどお構い無し!というくらい「オモチャ的発想」の人も中にはい…

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ソフトの魅力はハードがあってこそ

クリスマスや正月と。子供たちにはプレゼントやお年玉が期待できるというシーズンになり、卒業・入学シーズンとなるとこれまたお祝いにと、親の側からすれば出費を覚悟せざるを得ない時期になりました。楽器や音楽業界でもこのシーズンに虎視眈々となっているのではないでしょうか。 しかしながら業界はおそらくは、そういった低年齢層の顧客よりもボーナスシーズンという方に重きを置いて顧客獲得をもくろんでいると思うワケであります。 上を見ればキリがないのはどの業界でも一緒。身の丈に合った商品選びなど小学生ですらも判るコト。この妥協点を探った後の商品選びこそが今後の目や耳を養うモノでもありますが、スタートラインから非常に高額なハイエンドクラスを手にする子供たちだって少なくはないのが現実。 私の子供時代はと言いますと、小学生時代においてもお年玉の総額が10万円を切ることは無かったのですが、中学生になると大卒初任給を超えて当たり前。親のスネをかじるどころか骨の髄までしゃぶり尽くしたであろう左近治は、高校卒業するまでお年玉をもらっていたのでありますが、高校生の頃になると20万円を超えて当たり前という風になっておりました。 左近治がそうなのではなく友人の間でもそんな話を交わしていたんで、平均的だったのでありましょう。勿論、ニュースなどで報じられる平均額というのは大きく上回っておりまして、おそらくどこの家庭でも「世間様はこうなのに、おまえはもらい過ぎだぞ」と親から言われた経験があるのではないかと思います。 …

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サンレコについて

サンレコが中綴じから平綴じになってもう10年以上は経過しますが、私は中綴じ時代が結構好きだったりしました。現在と比較しても機器的な部分でのコアな話題が多く、検証記事のレポートでも商品をしゃぶり尽くしたようなコメントが珠玉のように出現するという、ホントにコアな雑誌だったものでした。中でも、スティングレイのプリアンプの回路図が載っていた時は本当に嬉しかったものでした。 20年以上も愛読している雑誌ですが、今月号の検証コラムの多さやレイアウトの配置換えなど、結構懐かしいというか読みやすいと言いますか、昔の中綴じ時代のような頃を思い出させてくれるような印象を抱いたんですなあ。 その昔、ベースマガジンが刊行されていないような頃、リットーミュージックさんはギターマガジン誌上で採譜する人を募集していたりして、「グリッサンドやポルタメントまで符割にしてみせます!」とアピールしたものの、当時はご縁が無かったようで(笑)。まあ西畑勝氏のような採譜が理想なんですが、あそこまでのレベルに達するには相当な耳と情熱が無ければムリでしょう(笑)。ジョー・サトリアーニの採譜などは本当に読み応えがあったものでした。 サンレコとは、楽器店にもカタログすら置いておらず、販売店用としての資料を見せてもらったりでしかお目にかかることの出来ないような楽器を取り上げて、そのような機器の特長をレポートしているというスタンスが好きだったんですな。読んでいるだけでそのコラムを信頼して買いたくなってしまうような記事。最近はそういうも…

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