Honeycomb Bass ODに心酔したデモ

 Canvas Audioから無料で頒布されているサチュレーション用プラグインがなかなか好いので、YouTubeの方で早速デモを作成したという訳でありますが、ピック弾きによるデモを作る機会は少ないので、これを機に、ピック弾きに依る倍音の出方と本プラグインのキャラクターが判りやすいのではなかろうかと思い制作したという訳です。

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 デフォルトの状態では次の様に、概ね200〜700Hz辺りがかなりリジェクトされ、50Hz近傍と、1.7kHz〜3.5kHz付近に2つの瘤とも言えるオーバーシュート曲線があり、特に高域のそれは複雑なカーヴでキャラクター演出がある様に思えます。

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 デフォルトの状態から左側のキャビネットのスイッチをオンにしたのが次の画像となります。低域のピークが持ち上がり、中域のリジェクションの幅も高域側にワイドになり乍ら、高域にあるオーバーシュートのカーヴも微妙に変化する様に変化しています。

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 唯、茲まで大胆な変化を求めずに抑え気味に使うのであるならば、BLENDパラメータを〔93〜98〕の範囲で使用すると緩やかなキャラクターに変じるものの、独特なキャラクターを付加するので、この辺りの設定はかなり旨味があろうかと思います。

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 因みに、今回の私の譜例動画デモでは、BLEND量を〔98〕に設定した上で、冒頭の画像の様にツマミを設定した上で4倍オーバーサンプリングを施して使用しているという訳です。それが先の譜例動画のデモでのベースの音であります。ベース音源そのものはMODO BASS2でのプレベです。

 高次倍音の方は、第2次倍音をスッ飛ばして第3次倍音以降が際立つ様に設計されている様で、この辺りの第2次倍音の抑え加減が好い具合に作用しているのであろうかと思われます。

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 なかなか好いキャラクターを出してくれているのではなかろうかと個人的に思う所なのでありますが、今回のデモはドラム音源にドラムワークショップ(RolandCloud)のDWeを用いて、微分音である五分音のパッド音はArturiaのPigmentsであります。

 それにしても矢張り、Pigmentsの存在感は際立ちます。微分音を使った時の相性の良さは抜群です。開発側も、そうした音響分布を前以て意識しているのでしょう。こうした存在感は、嘗てNIで存在していたAbsynthにも通ずる世界観を感ずるのでありますが、Absynthよりもかなり際立っているかと思います。

 因みに楽譜の方はDoricoで仕上げており、五分音で用いるパートは無調号としてIRCAMのOpenMusicアクシデンタルを用いているという訳です。
https://support.ircam.fr/docs/om/om6-manual/co/Editor-Microintervals.html


 五分音がレットリング状態であるので柔和なクラスターとなる訳ですが、私自身はこういう音を聴くと、口の中にジュワッと唾液が出て来てしまうという癖を抱えており、涎塗れで制作しておりました(大嘘)。まあ、微分音の乙張りも楽しんでいただければ、と思います。