ディミニッシュト・メジャー7thが見せて呉れるクロマティシズムの脈

 扨て、前回はディミニッシュト・メジャー7thから類推するオルタード・ドミナント7thコードを「多義的」に解釈した上で、多くの音脈の可能性を呼び込むという例を提示したのでありますが、ドミナント7thコードを「多義的」に解釈するというのは抑もどういう意味があるのか!? という側面を語る事にしましょう。

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The Section 2ndアルバム収録「A Kind of Albatross」(クレイグ・ダーギー作)について

 今回は、セクションの2ndアルバム収録のクレイグ・ダーギー作「A Kind of Albatross」について語る事に。私が今回制作したYouTubeにアップしている譜例動画はアンサンブルを変えたり尺を縮めたりしておりますが、大枠のハーモニーについては変えておりません。私の勝手な臆断に依ってコード付けしている訳ではないのでその辺りを念…

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サントリー・オールドCM「人間みな兄弟」にみるブルー五度

Cyrus Mosley  ブルースを語るに際し、先のブログ記事にも取り上げた「♭Ⅵ7」という部分転調を意味するドミナント7thコードを語った訳でもありますが、今回はあらためて老若男女広く人口に膾炙していると思われる曲を挙げたくなり、唐突乍らもYouTubeの方にてサントリー・オールドのCMで有名な「人間みな兄弟」を取り上…

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短調が齎した多義的な音楽観に伴うドミナント機能の暈滃

 前回は上屬音と下属音という事も語った事もあり、この機会に「ドミナント」とやらを今一度詳らかに語る事にします。私のブログをお読みいただければ既にお判りいただいているかと思いますが、「ドミナント(D)→トニック(T)」という所謂ドミナント・モーションに於ける不協和音→協和音への「解決」という進行感というそれを、私は能く「卑近」と表現してお…

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セクションの楽曲に非凡な例を学ぶ──Same Old Same Old──

「セクション」とはThe Sectionというジェイムス・テイラーのバックバンドを務めるメンバー等が結成したバンドであり、通常は不定冠詞を省いて「セクション」という風に界隈では称される、クロスオーバーの先駆けとも言えるバンドであります。ビートルズやイーグルスやシカゴとかも「ザ」や「ジ」など冠される事は非常に少ない事かと思います。今回「…

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