今回は日野皓正のアルバム『New York Times』収録の「Key Breeze」を分析し乍ら学ぶ事にしますが、この曲を取り上げる狙いというのは、平易なメロディーに対して高次な和音進行を附与したり、単純なモード想起では呼び込めない音脈を用いたアプローチなど、とても学ぶべき点が多いからであります。
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和音表記と呼べば、その字義からはこれ以上の誤解を生じない物であります。ある特定のシーンにて読譜の現実に置き換えてみましょう。
楽譜を初見で読む事を要求され、更にはインプロヴァイズを要求されるシーンならば、パート譜に於てはテーマ部やブリッジ部以外は小節数が判別できる長休符があれば事足りる訳であります。こうした時、アンサンブルの状…
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来る2017年7月17日に、NHK-FMにて『テクニカル・ギタリスト三昧』なる企画が登場するとの事。思えば茲四半世紀ほどの間の私は、ギター・プレイを追究する様なジャンルやプレイヤーを追う事は少なくなり、旧知のアーティストを追いかけるばかりで新たなアーティストの情報にアクセスする事すら疎くなっております。
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楽理的な側面を学ぶに際して、殊にジャズ/ポピュラー音楽界隈に於ては概して「横文字」が付きものであり、その横文字に対応する日本語が無いとばかりに近視眼的な発想で断罪されてしまいがちです。
日本国内に於ても西洋音楽を模倣して来た歴史は決して短くはないのであります。然し乍ら西洋の本流に比べれば非常に浅い歴史の中で、能くも茲迄体系を築…
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六度進行、つまりは先行和音から後続和音に進行する際に、長・短三度音程を上方/下方にある状態の事であり、六度進行というのはそれらの転回でもあり、それらを総称して六度進行という呼称に括られる訳であります。その際、長三度/短六度音程で表わされる状況は互いに複数の全音音程で捉える事が出来るので、「二全音/四全音」という風にして呼ばれる事もある…
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