アンメルツヨコヨコCM曲に見るアンダルシア進行と拡張

 扨て今回は『アンメルツヨコヨコ』のCM曲について語ろうかと思うのでありますが、こちらの商品はロングセラーである為、CMひとつ採ってみても《一体いつのCMの事なのか!?》と迷ってしまう方も居られるかもしれません。私の言うバージョンは初代バージョンのCM曲の事でありまして、二声の女性合唱で次の様に歌われる、 《昔タントン 今ヨコヨコ♪》 《アンメルツ ヨコヨコ♪》 というバージョンの事を指しているという訳ですが、まあ、最後のアイキャッチ部分は拔萃して使われていた様に思いますが、それ以前の前奏・本編(と言ってもそれらの合計は4小節に過ぎませんが)を知る人というのは昭和40年以降に生まれた人だと相当苦しいのではないかと思います(笑)。

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Doricoで任意の声部のみにフェルマータを充てるには

 Doricoでは、一般的なフェルマータ記号のみならず「ショート・フェルマータ」や「ロング・フェルマータ」などが用意されておりますが、これはSMuFL規格整備により大量に用意されたフォント・グリフ(U+E4C0〜U+E4DF)からユーザーが得られるメリットのひとつでもあるものの、唐突に用意されている感も否めず、ややもすると一般的ではないフェルマータ表記がソフトのUIに搭載されている《見慣れないフェルマータ》をおいそれと楽譜に使ってしまうと、それはまるで《着こなせない服を似合もしないのに着込んでしまった感じ》を払拭できない「みっとも無さ」をも演出しかねない向きがあります。  それらのフェルマータ記号が言わんとするのは、フェルマータという延音記号の最大の特徴である「中点」の近傍にある《空隙の面積の大小》で延音記号の長短を決定しているという訳です。

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いつか見た夢のように……夢の中でかかっていた《高橋幸宏の新譜》とやらを具現化

 扨て今回は、私が夢の中で耳にしていた音楽をひとつの曲に仕立てるという状況を語る事になるのですが、単に私が夢の中で耳にした自分の曲という状況ならば茲まで大袈裟に繰り広げる事はしなかったでありましょう。  然し乍ら、夢の中でかかっていた曲というのが《高橋幸宏の新譜》というシチュエーションであった為、こういう夢は滅多にないであろうという事で形にしようと企図した訳であります。

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